数ヶ月前から毎日少しずつ将棋を指すようになりました。
せっかく指すのだからブログのネタになるかもと思い、将棋カテゴリを立ち上げてみました。
将棋を始めたきっかけ
他の方々の将棋歴を見ると、いつから将棋を始めたのかはっきりと覚えている方が多いようなのですが、僕の場合は記憶がおぼろげです。
おそらく小学校に入るか入らないかくらいだったと思います。
そして、将棋を始めるきっかけも実は覚えていないのですが、これに関してはおそらく将棋好きの祖父の影響で始めたのだと思います。
祖父の影響とは言っても同居をしていたわけではなく、祖父の家に遊びに行った時や逆に祖父が家に来てくれた時にぼちぼちと将棋を教えてくれた気がします。
ひたすら棒銀
祖父に何を教えてもらったのかはほとんど覚えていないのですが、原始棒銀の形だけは教えてもらったのを覚えています。
想像がつくかもしれないですが、教えられた形の棒銀しか指せない子供になっていました。
祖父とは会う機会もとても少なかったので、普段は学校で将棋を趣味にしている友達と休み時間に指す程度だった気がします。
これは今でもあまり変わらないのですが、攻めたくて仕方がないので玉を全く囲わずに居玉のまま飛車先の歩と銀を繰り出して行き玉砕、というのを繰り返す日々だったと思います。(角頭を守るために7八金と上がることは覚えた気がします)。
よって・・・
こんな感じの局面に毎回なっていたような気がします。
この後の展開としては飛車先の歩を特攻するもうまくかわされて、全く囲っていない王様を攻撃されて短手数で詰まされる・・・そんなのばかりでした。
囲いが覚えらないし、組ませてもらえない
さすがに毎回毎回王様が薄いのが原因で負けていたのでさすがに少しは王様を守らないといけないと思い、1冊だけ買ってもらった子供向けの将棋の本を読んで囲いを勉強しようとしたことがあったのです。
その本の囲い解説のページには最初に矢倉の説明が書いてあったのですが組み上がるまでに手数が多くて「覚えるのが大変そう・・・」というマイナスな気持ちになったことだけは覚えています。
実際完全矢倉の形を覚えることはできなかったのではないかと思います。
それでも、なんとかかんとかうろ覚えながらも形を覚えていざ実戦で使ってみたのですが、手数が長いのもあり矢倉が組み上がる前に相手の攻撃がやってきて、抵抗もできずにあっさり負け・・・のようなことが数回あって、もう囲いの勉強はやーめた、となってしまったのです。
そんな感じでそこからは勉強することもなく「王を囲わず棒銀で攻めるのみ」というのを繰り返して負け続けるという将棋生活が続いたわけです。
将棋生活と言っても学校でも毎日指すこともなくたまに指すくらいで、そうなると僕相手ではあまりにも物足りない友達は必然的に強い友達とばかり指すようになり、僕はその対局を見学するのみということも多くなっていた気がします。
そして、将棋をやっていたのもせいぜい中学生くらいまでで、さらには将棋よりゲームに費やす時間が多くなってきたこともありすっかり将棋とは縁遠くなっていました。そして、将棋好きだった祖父も亡くなってしまったのもあり将棋を指す機会はゼロになってしまいました。
そして、かなりの年月が過ぎ・・・
将棋復帰のきっかけはやはり・・・
将棋とは無縁の生活がずいぶん長い期間あり、たまにニュースで羽生善治さんの名前を聞いても全く興味も沸かず・・・といった感じだったのですが、そんな僕でもさすがに「へー・・・なんかすごいな・・・」と、少しだけ興味をそそられるニュースが耳に入ってきたのです。
もう書かずともわかってしまうでしょうが、藤井聡太くんの連勝のニュースです。
20連勝くらいまではまだまだ興味なかったのです。ニュースで頻繁に取り上げられるので知ってはいましたが「ふーん、なんかすごい子が出てきたんだね」くらいでした。
ところが25連勝くらいまでくるとマスコミ報道の過熱も凄まじく、藤井くんのことが嫌でも耳に入るようになってきたわけです。
(現時点で藤井聡太七段なのですが、どうしても「藤井くん」という呼び方が僕はしっくり来てしまうのでそう書かせてもらっています。)
藤井くんが単に強いのなら興味はないままだったかもしれないですが、頻繁にテレビやネットで「今までにない発想の手を指す」という話を見聞きしてしまったおかげで、「そんなにすごいのかな・・・」くらいの興味が出てきてしまったわけです。
とはいえ、将棋の勉強は(超基本的な)棒銀のみという僕にとってはその凄さなど理解できるわけもないのですが、そんなタイミングで将棋に関わるもう一つのことを耳にしてしまったのです。
あるモノのおかげで観る将に
これも書かずともわかるかもしれないですが、「昔に比べて最近は将棋ソフトがとんでもなく強くなっていて、プロ棋士でも勝てなくなっている」という記事を頻繁に見るようになってきたのです。
しかも、無料で配布されているソフトでもかなりの強さになっているとのことで、もともとパソコンも好きだった僕は「試しに入れてみるか」という軽い気持ちで無料で配布されているボナンザをインストール(インストール手順が比較的簡単そうだったというのがボナンザを選んだ理由です)。
そして、ネットなどで中継されている対局をボナンザに指し手を入力しつつ観戦してみたのですが、これが予想以上に楽しく観戦できたのです。
昔は将棋中継を見ていても自分の頭では形勢判断ができないため最終盤にならないと「どちらが勝ちそう」というのが全くわからず、終盤の王手ラッシュが始まったのを見ると「あ、王手をたくさんしている方が勝ちそうなのかな・・・」くらいの感覚でしか中継を見ることができませんでした。
もちろん対局中継ではプロ棋士の先生が局面を解説してくれるのですが、自分にとっては解説自体が難しすぎてちんぷんかんぷんだった記憶があるため将棋中継は将棋に興味があった頃ですら見ていても退屈でつまらないものという印象がありました。
しかし、リアルタイムでソフトに指し手を入力しながらの観戦は、先手後手のどちらが有利なのかという評価値が表示されて有利不利が数値で可視化されることが非常に斬新で見ていて楽しかったのです。
そこで、ボナンザ以外のフリーの将棋ソフト(やねうら王と技巧など)を数種類入手して、藤井くんの対局がある時はソフトに指し手を入力しながら観戦するようになりました。
しかし、対局を観戦するようにはなったものの、プロの対局を見れば見るほど将棋が難しいものに思えてきて、完全に「観る将」として将棋と関わるようになった感じでした。
あと、ソフトによる評価値や読み筋表示が将棋観戦が面白くなった一番の要因ですが、(特にネットでの)将棋中継自体のあり方が昔に比べてずいぶん柔らかくなっているのも楽しく観戦ができた一員であることは間違いないです。
僕の棋士の方々の勝手なイメージは「気難しくて寡黙な人種」というものでしたが、将棋以外の話題も織り交ぜながらの番組の雰囲気が非常に親しみやすく感じて、昔の将棋中継の印象がガラッと変わりました。
もちろん、対局の内容についてひたすら解説をしてもらった方がいいという視聴者の方もいるとは思いますが、僕は今のような緩急がある番組スタイルが好みですね。
見る将から指す将へ
そんなこんなで観る将の期間が藤井聡太くんの活躍と共に数ヶ月続き、必然的に将棋に関することに触れる機会も多くなってきたのですが、YouTubeなどでたびたびアマチュアの方がとあるアプリで対局している動画が最近多いなーとは感じていました。
駒を動かすと「ドーン!」「ビターン!」みたいな派手な効果音が鳴り、時折「ぎんかんむりっ」などのようなボイスが入り、昔の地味なネット対戦しか知らない僕にとってはこれまた新鮮な感じでした。そう、将棋指しの方ならお馴染みの「将棋ウォーズ」という対戦アプリですね。
やっていることは将棋なのですがまるで違うゲームを見ているかのような感覚がありました。
あと、対局システムも双方の持ち時間が長くても10分ずつで、持ち時間がなくなると即負けとなる「10分切れ負け」というルールが、長すぎず短すぎずな感じでこれも好感が持てました。
他にも持ち時間が5分の「5分切れ負け」というものと1手10秒で指す「10秒将棋」というものがありましたが、こちらはスピードに対応できそうになさそうでほぼ興味なしでしたし、実は今でも一度も将棋ウォーズでは「10分切れ負け」しか指したことがありません。
そんなわけで、冷やかし半分ですぐ負けてもいいやといった感じで将棋ウォーズの会員登録を済ませ対局開始。
今でも対局の時はネット対戦でもとても緊張してしまうので、とんでもなく緊張した状態で対局していたはずです。
実は結果がどうだったのかも、久々の指し将棋でどういう感想を持ったのかもほとんど覚えていません。
しかし、それ以来ほぼ毎日ウォーズで将棋を指していることから楽しかったのは間違いないです。
この日から、将棋と関わる毎日が始まることになるのでした。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。